since 08.09.16
<< February 2014 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

***
10代の終わりの頃、よく齋藤薫さんのエッセイを読んでいました。
子供から女性への成長過程で、自分がこれからどうありたいか、どうあるべきか指針を作るため、ひたすら情報を溜め込んでた時期だったんだろうなと思います。
あれから10年以上たち、再びエッセイに目を通し、
女というのは、きれいでいるためにここまで自分に精神的圧力をかけ続けなければいけないのか、もうえーわ、と白目になりました。


当時、なるほどなと思って、今でもかなりの頻度で思い出すのが、A面B面と靴の話。
確かWeb上にあったはずと思ったら、見つかりました。これです。
どの媒体かは忘れたけど、もうちょっと突っ込んで書いてたのもあったはず。
ヒールしか履かない女は行動範囲が狭くなる、フラットシューズばかりの女は雑になる、みたいな。
もちろん世間にはマノロなんかのハイメゾンのヒールでがつがつ攻めていく女性もたくさんいるし、彼氏との理想の身長差のためにフラットシューズしか履かないかわいらしい女性もいるというのはわかってます、が、
なんとなくな目安と言いますか、バランスがとれているか、ときどき靴箱を確認します。


repettoのコルク張りヒールサンダル。
内側はスウェードなので足あたりが優しいのと、ヌードカラーなのでお洋服を選ばない優秀なコ。



the old curiosity shopのスリッポン。
白のエナメルでサイドゴア部分が黒。
フィット感が高くて歩きやすいので、お出かけ時に重宝します。シンガポールでも履いた。



こう見ると、服も結構違いますね。
無意識のうちに身につけるものでA面B面作ろうとしてるのかしら。


18〜22歳くらいの頃は、メイク道具をフルで持ち歩き、爪が割れたといっては落ち込み、ファッション誌や美容誌は毎月数冊チェック。
いわゆる女子力はそこそこ高かったと思います。
いまはすっぴんでも平気で外出できるし、ファッション誌よりもグルメ誌読んでます。
残念な女性側になりましたけども、でも、今の自分のほうがだいぶ好きです。
東京でのできごと
火曜日の夜、上野駅の前で中国人女性に声をかけられました。
お店を探しているけれど道に迷ってしまったとのことで、お持ちのスマホをちら見すると中国仕様。
そりゃわからんわ。
私もこっちの人間じゃないのでわからないけど、私のあいほんちゃんがわかるみたいなので、近いし一緒に行きましょうと(ぐーぐるまっぷ先生が)案内。
西安から日本語の勉強をしに来ているとのことでした。
私の名前は西安の区と同じなので(中国史&漢詩好きの父親が長恨歌から命名)ほんのり運命を感じつつ、兵馬俑のこととか、彼氏とケンカしたこととか、おしゃべりできて楽しかったです。
東京は電車やバスが複雑で、時々中国に帰りたくなる。でも、日本の人たちはみんな優しい。中国なら、道に迷った観光客を案内してくれる人なんていない。
彼女の話を聞いて、いろいろあるけど見知らぬ土地でひとりだと誰だって心細くもなるし、悩みどころはみんなそんなに変わらないよなぁと。
短い時間だったけれど、ふんわり楽しい気持ちになれました。
私だって、たまにはひとさまの役にたてるのですな。
いや、あいほんちゃんのおかげか。

***

お買い物。
Rubus.のピアス。



ゴールドの枠に透明の石がぷちぷち縫い付けられてるデザインで、ひとめぼれ。
ゴージャスなお値段だったのでどうしようか迷って、ショーケースを上から右から左から立ったりしゃがんだりして眺めていたところ(不審者)、店員さんが笑いながら出してくれました。
白いシルクのブラウスにあわせたいな。髪の毛も今度こそ伸ばして、ゆるく巻いてからサイドでゆったりめのみつあみにして、とか、具体的に考え出してしまって・・・。
これはしょうがない。お仕事がんばろう。で、購入。
淡い色味のニットでも良さそうです。上品で素敵。

支え
津村記久子氏、大ファンです。
(こういう公の場に書いておけば、間10人挟んでご本人に伝わるのではないかという、消極的すぎる応援)
「カソウスキの行方」での衝撃からの「ポトスライムの舟」。
「ワーカーズ・ダイジェスト」にいたっては救世主だもの。通勤電車で、どれだけ噛み締めるように読み返したと思ってるの。
ウェブ連載の「まぬけなこよみ」をお仕事中にこっそり読むのが楽しみ。


二足のわらじでやっていくと仰っていた津村さんが会社を退職されたことを知ったとき、ものすごくびっくりしてちょっとショックだったり、さすがに体きついよねあのスケジュールじゃそりゃあねと思ったりごちゃごちゃだったけれど、最終的には、どうか筆一本でがんばってくれと祈りつつ粛々と本を手にしまして、
そうして、素晴らしすぎる作品に出会ってしまいました。


・津村記久子「ポースケ」

ポースケとはノルウェーの復活祭のことです。
そしてこの本は、大好き「ポトスライムの舟」の続編というか、ポトス〜の主人公ナガセ(無事工場の正社員になりました!)の友人でカフェ店主のヨシカが軸となって、そのカフェに集まる人々の日常や抱えている小さなわだかまりやちょっとした事件などが綴られています。
そのカフェでポースケが開催されるまでという時間軸です。
もういっかい書きますけどね、本当に本当に素晴らしすぎる。


基本的に甘さのない文章だと思います。
余計な感情を入れず、情緒にぶれず、的確に中心を射抜いている。
でも包容力があるというか・・・
いや、包み込むというよりは、電車で隣の人がうとうとして寄りかかってきたけど、まあ疲れてるんだろうししゃーないから降りる駅までこのままでいいわ、みたいな、
べったりしてないほどよい距離感と安心感。
ものすごくおもしろいけど戻ってくるのが疲れる本がある一方、津村さんの本は地に足ついた現実をしっかりと見据えさせてくれる。
現実逃避に走りやすい私ですけど、読むと自然とおなかに力が入るの。
現実しょっぱいですけども、どうにかこうにかがんばっていけるな、と。


そして今作では読みながら何度か涙ぐみました。
就職活動に行き詰る娘・亜矢子とその母親・十喜子の話、「亜矢子を助けたい」の中、

成績はいつも中の上で、高校大学の受験のときも、身の程をわきまえた学校を目指して、一度ももめたことがなかった。しっかりしていて、友達ともトラブルを起こさなかったし、変な男に誘惑されたこともない、手のかからない子だった。でも、手がかからないからといって、その子供が手をかけてもらえないことに哀しさを感じないというわけではないのだ。
(中略)
それがわかったからといってどうしようもないのだ。十喜子は社長ではない。家業があるわけでもない。亜矢子は外に出て働かなければならない。十喜子や正仁の力が少しも及ばない場所に、一人で飛び込んで、働いて生きていかなければならない。
なんでこんなこと、と泣き声の合間に、亜矢子が口にしているのが聞こえた。十喜子はうつむいて、その場を離れ、再び玄関に向かった。できることはほとんどない。自分が社長ならよかった、芸能人で、この子の面倒を見てちょうだいと誰かに言える立場ならよかった。
(中略)
だが、そんなふうに後悔をしても仕方がない。十喜子は十喜子で、その場その場を精一杯やってきたのだから。限界まで努力したのかと訊かれれば、言葉に詰まるのかもしれないけれども、それでも出せる限りの力で生きてきたのだ。


何度も読み返して涙ぐんで、思わず蛍光マーカーで線をひくところだった。
あと「ヨシカ」も。ここで中心人物の章を挟み込むという構成が洗練されてる。
すごくシンプルなのに胸にずんずんくる内容で、そして短い。この短さが本全体としては終盤なのだけど、プロローグみたいな効果で、うめえなほんと。
第一章のタイトルが「ポースケ?」で、最終章が「ポースケ」なのも。


さすがに全部は抜き出せないけれど、どの章もなんでこんなの思いつくんだろうと、ものすごく的確だと唸るしかないです。
「ハンガリーの女王」の言葉や反応で他人を自然と操作する先輩とか、「苺の逃避行」の表向きは叱咤だけれどそこに個人的な毒を含ませる教師とか、「歩いて二分」の人を謗ることで優位に立っていると思いたがる上司とか、
ささやかだけれど日常的にあるものだから積もり積もって、なんでこんなに何かを背負わせられなきゃいけないんだろうとうつむきたくなる、そんな嫌なこと。
それをどうにかこうにか循環させていく市井の人々の小さながんばりとか心のあり方とか、ものすごく支えてくれるのです。
みんなどうにかこうにかやってるんだと、自分のもやもやを一般化できる。


お仕事の話ですが、今週、妊娠中の先輩の代理で訪問したユーザー。
あくまでピンチヒッターとして請け負ったにもかかわらず、ものすごいボリュームでした。
まーー神経質&金出してるんだからなんでもやってもらえて当然な傲慢客で、
さらにそういう客特有の「主語がない」「説明が下手くそ」「基本言葉足らず」なしゃべり方のせいで意図を汲むのが非常に難しく、その上「すぐに理解してもらえないといらいらする」がプラスという、オプション付けすぎな状況でして、
でもなんか楽しかったです。いや、全然楽しくない状況なんだけど、客の後姿を見つめつつ、
「今私、この人躊躇せずに殴れる。自分でもびっくりするくらい余裕で殴れる」
とか
「でも殴らない。『殴れない』んじゃなく『殴らない』んだ。この違いわかるな?」
とか、物騒なことを考えつつにやにやする、ものすごいネガティブなポジティブさ!
これが津村記久子効果なんですよ!!
ものすごく申し訳ないと何度も謝る先輩に言った「全然平気ですよー」は嘘じゃない。
私は、自分が受け持つユーザーに「わからなかったら何でも相談してくださいね」でどっぷりはまりすぎて、結果自分の首を絞める傾向にあるので、
今回みたいに「一応訪問してるけど、私、正担当じゃねーから」な状況は、一歩ひけるし精神的に負けない。
会話でもがつんとアドバンテージとれた瞬間があったし、そこでああなるほどと納得した様子もちらりと見えたし、
何より、私が楽だ。これで行こう、と。


「ワーカーズ・ダイジェスト」のとき同様、「ポースケ」も何度も読み返して、うまいこと日常を回していこうと思います。
静かに、粛々と。
調整10回目
ついでに雪まつり見ようと思ってたのに、すっかり忘れてた!
今年の市民雪像はどうなの!?
ふなっしーは何体いるの!?
(大通公園12丁目です。おすすめ)


今回もパワーチェーンの交換です。
右側は残り1ミリ、左側は2〜3ミリ。あと半年もかからないかな。
左右差は、咬合圧とか関係あるのかしら?右側のほうが強いです。噛みしめ癖も右。
そんなに急いではいないのだけれど、これだけ動いたとなると次の工程が楽しみで・・・。
だって、犬歯移動だけでフェイスラインかなり変わったからね!
写真をお見せすることはできませんが;ほっぺたすっきりしました(当社比)。


以前レタスがびろーんとなって食べづらかったテリヤキチキンバーガー@モスに先日再チャレンジしたところ(懲りない)、
ほら、犬歯がもうかなり動いちゃってるものだから、噛み切れないレベルがレタスどころじゃないわけで、
パンに噛み付いたまま3分くらいふがふが言いました。
(白目)

頑張って食べたけど中身は噛み切れないものだから、ひとくちめがものすごく豪華です。
ちなみにさすがにちょっと無理かも・・・と我慢していたサブウェイが意外と大丈夫だとわかりました。
エビアボカドのウィート、焼かない。
具材の問題か。


今日のお昼ご飯は、迷った末やっぱりpippinに。
鱈とレンコンのフライ、こっそりカマンベールチーズも。



次回は3/8(土)、12:00からです。